
こんにちは!デザイン部責任者の平野です。

【第1弾】ヘブンネットのデザイナーに「おまかせ」で依頼してみたら、どんなのができるの?
今回は上記の記事「ヘブンネットのデザイナーに「おまかせ」で依頼してみたら、どんなのができるの?」の内容で、指名本数や再指名だったり、技術評価も弊社で一番高いデザイナーの木下那麻の場合ならどうなるのか紹介していきます!
まずは自己紹介をお願いします。
自己紹介
木下:木下です!何かに突発的にハマっては短期間でズブズブ沼っていきがちです。最近はアートドールと香水がアツい!
デザイナーとしては目に見える・見えない含め、細かな処理とセオリーに捉われないバランス感覚を活かしてお作りしています。
今回も随所にこだわりを詰めてみましたので、色々ご覧いただけると嬉しいです。
今回制作したバナー

平野:うん!やっぱり綺麗にできましたね~。
木下:ありがとうございます。
平野:では、色々聞きますね~。
制作時に気を付けたこと・こだわり
平野:気をつけて制作したというポイントはどこですか?
木下:コンセプトバナーなので情報はシンプルに組んでいて、視線誘導的に見やすい位置(中心)にまとめています。左右には付加価値としてキャッチとかそういったものを入れています。
平野:視線誘導の話が出ましたが、どのように誘導しようと意識しましか?
木下:写真や見せたい情報は真ん中にレイアウトして、円形で囲んだ背景や、放射状に配置した文字等で視線をより中心に誘導できるように意識しました。
平野:なるほどですね~。なにか参考にしたものとかはありますか?
木下:最初はやろうと思ってた事があったので、特に参考とかはないまま制作しはじめましたね。
平野:やろうと思ったことがあったと…では写真チョイスはどのように決まりましたか?
木下:前に伸ばした手がある写真を選んで、デリヘルらしく「インターホン押している所をドアの覗き穴から見ている」ようなイメージ・世界観にしようと思ったんですが…。あまりビジュアルに情報を詰め込みすぎると、数秒で流れていくスマホスライドの性質上、ショップデータなどの必要な情報が伝わりにくくなってしまうと思ったので、結果的に覗き穴的なビジュアルはやめちゃいました。写真チョイスはそんな過程があったからですね。
平野:おお~なるほど!そのイメージは面白いですし、他デザイナーも想定していなかったイメージですね。しかもデリヘルであると納得できる。ただ掲載箇所を考えたうえで、いいアイデアだとしても切り替えて、伝えるべき情報を優先したと。
木下:最終は止めちゃいましたね。作り込んだ世界観はハマればかっこいいですけど、情報の速度は下がりがちだと思うので…。背景の円形に囲っているアイデアは覗き穴を作ろうとした名残りです!
平野:なるほどですね。その過程を聞くと、より上質な考えが根底にあるのが分かりますね。
ちなみに導線のアウトプット(「今すぐ呼べるメイドをチェック」の部分)リンクがあること明確にしたのはデザイナーの中でも意外と少数派なんですが、その狙いは?
木下:コンセプト紹介なので最悪リンクはなくても成立するバナーなんですが、営業時間とか電話番号とかを載せたいということは、このバナーからお店のアクションにつなげたい目的があると思ったので、リンク誘導は前提にしようかなと。それと24時間営業で「いつでも遊べる」っていうのも強みだと思ったので、すぐにご案内できる即ヒメにリンクさせる方向で導線を組んだ方がアクションに繋がりやすいかと思いまして…。
平野:うんうん。確かに確かに。少ない言葉でもそこまで汲み取ってくれるんですね。
ちなみにイチゴが随所にレイアウトされてますが、モチーフにした理由は?
木下:イチゴは可愛いモチーフの定番ですし、形も分かりやすいので、合成してピントがずれても何があるのか分かりやすいものとしてチョイスしました!女の子に持たせたり、背景にも入れたり、いろんなところに使ってます。
平野:ほうほう確かに、手を伸ばしているのでピントが外れていますが、イチゴだと分かりますね。
木下:「あ~ん」してくれてるイメージです!あとこだわったのはバナーの外側に白い枠をつけたことです。全体ベタ背景より、少し余白をつけたことで女の子の足とかはみ出した文字とかに奥行き感が出ますし、真ん中の円形と合わせて、二重で額縁を付けて、より女の子やショップデータに目が行きやすくなるようにしています。
平野:奥行きは出てますし、視線も集まりやすく処理されていますね。
木下:あとはあえて全体に少しノイズをかけています。これによって、写真とその他が一体感を持って馴染むんですよね~。
平野:ノイズの除去はよく聞きますが、あえてノイズをかけると。それは僕も普段しない加工なので勉強になりますね。
木下:私は結構しますよ!例えば花に囲まれた女性のビジュアルとか、写真同士の質感が異なるとどちらかが浮き気味になったりするんですけど、ノイズを入れるといい感じに馴染んで同じ空間に「在る」っぽくなるのでオススメです!
平野:あとは全体をデザイン書体で組んでいますね。
木下:可愛い感じを出すにはやりやすいですからね。ただ、可読性が落ちすぎないようにフォント選定は気を付けました。あとは丸というか、円が全体的にバナーのモチーフになっているので、逆にメインのフォントは角ばった書体を選択しました。
平野:普通は癖の少ないフォントを利用する方が可読性が高いので情報はまとめやすく、一部で遊び要素としてデザインフォントを利用するのがベターなんですが、デザインフォントなのに読みやすいのはさすがですね。
木下:何もかも統一感を持たせすぎるとメリハリというか、締まりみたいなものが無くなっちゃうので、あえて全体の雰囲気とは逆行したフォント選定をすることもありますね!
平野:なるほど~。色々引き出そうと考えていましたが、こちらが勉強になることが多かったですね!
デザインを解説
色々聞きましたが、さらに平野個人として感じたいいポイントを解説させてもらいます!

①正方形だと対角線構図が一番写真は大きく扱える。
②下をピンクの波型の帯で強いているので、デザイン的に締まる。
③文字と写真とで影の入れ方が変わってしまったりはよくあるが、自然な影の落とし込みができている。
④ただのキラキラの飾りも配色に合わせ光彩でピンクと水色(衣装配色)になっていて処理が細かい。
⑤レイアウトの基本は「ツラを合わせる(どこかを基準に配置を揃える)」がベターだが、あらゆる情報がどこにも揃っていない。セオリーから外れているが、各要素の持つ”重み”を意識することで重心を捉える事ができ、「レイアウトが崩れている」とか「違和感がある」と感じるような配置になっていないのが上手いポイント。
色々僕も勉強になるな~といった内容でしたが、ぱっと見では分かりにくい、説明されて初めてそんなところにテクニックが…みたいな部分も多くありましたね!
どういう依頼が作りやすい?
平野:作りやすい依頼はありますか?
木下:何もかも完全におまかせだと迷う事もあるんですけど、リンク先や、どう見せたいか等…バナーの最終の目的さえ分かっていれば、色とかレイアウトとかはある程度こちらで提案させてもらう方がやりやすいかもです。明確な参考画像があったとしても、あくまでサンプルとして使用させて頂いて、こちらからより良い形に再構成したものをご提案させていただくこともあります。
平野:細かい指示がなくても対応できる力がありますもんね。では「やりたいこと」を伝えればOKって感じですね。
木下:そうですね。「やりたいこと」とはいっても断片的だったり、キーワードだけとかでも結構です。なにかしら制作にあたってのとっかかりがあれば後は提案なりで対応させていただきます!
まとめ
今回は木下那麻の制作物を紹介致しました!
木下はビジュアルセンスがよく、かつ細かい処理まで行える技術の高いデザイナーです。そのためたくさんの指名が集まっているので、納品まではお時間を頂くことも多いですが、それでも指名依頼が多いのが印象的です。納期目安は常に公開しているので、もし希望の納期に見合うなら、ぜひ一度ご利用ください!